高度専門職の70点、または80点以上になるか調べるためにポイント計算表を使います。でもこの表、少しわかりにくいですよね。この記事では、どこをどう見ればいいか、わかりやすく説明します。
目次
高度専門職の3つのタイプ
ポイントの計算方法が少しずつ違いますので、まずは自分がどのタイプに当てはまるか確認しましょう。
タイプ | 分野 | 主な人 |
高度専門職イ | 学術研究、教育 | 研究者、先生など |
高度専門職ロ | 専門、技術※ | ITエンジニアなど |
高度専門職ハ | 経営、管理 | 経営者、管理職など |
※「技術人文知識国際業務」ビザを持っている人は、ふつうは高度専門職ロに当てはまりますが、もし「国際業務(外国文化に基づいた感受性が必要な仕事)」だけをしている場合は、ポイント計算の対象にならないことがあります。高度専門職ロは、専門的な知識・技術に関係ある仕事であり、「外国人だからできる文化的な感性を使った仕事」は、ポイントで測れないと考えられているためです。
高度専門職 基本ポイント(青色の項目)
次にポイントについてみていきます。高度専門職のポイントには、青色の基本ポイントと、オレンジ色のボーナスポイントの2種類があります。
入国管理局高度専門職ポイント計算表
https://www.moj.go.jp/isa/content/930001657.pdf より
基本ポイント1.学歴
・博士:30点(イ・ロ)
・修士:20点(イ・ロ・ハ)
・異なる分野で複数の学位がある場合:+5点
・MBAやMOTなど経営関係の学位(ロ・ハ):+5点
※博士と修士の合計で50点にはなりません。
基本ポイント2.職歴
・関連する「実務経験」の年数がポイントになります。
・高度専門職ポイントでは、大学などで学んだ期間はカウントできません。
基本ポイント3.年収
・現在の年収や予定年収を使って判断します。
・ボーナスはいれてOK
・残業代・通勤手当・住宅手当などは入れられません。
(※1年前、3年前の年収を計算するときは、残業代を含めることができます。)
基本ポイント4.年齢
若いほどポイントが高いです。
・年齢は「申請した日」のものが使われます。
・許可が出る前に誕生日を迎えても、ポイントは下がりません。
※注意:年齢や年収でぎりぎり70点だった場合、ビザ更新ができなくなる可能性はありますので、その前に永住申請をするのがいいかもしれません。
高度専門職 ボーナスポイント(オレンジの項目)
次はボーナスポイントです。条件に当てはまると、さらにポイントがもらえます。
入国管理局高度専門職ポイント計算表
https://www.moj.go.jp/isa/content/930001657.pdf より
よくあるボーナスポイント:大学
ボーナス⑦ 本邦の高等教育機関において学位を取得
・日本の大学、短期大学等で学位を取得した:+10点
ボーナス⑪ 法務大臣が告示で定める大学を卒業した者
・世界ランキングトップ300の大学を卒業した:+10点
※文科省、外務省が指定する移管大学もOK
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kaikaku/sekaitenkai/1360288.htm
https://www.moj.go.jp/isa/content/930001659.pdf
例)北海道大学で学士をとった人→学歴で10点+ボーナス⑦で10点+ボーナス⑪で10点=30点!
よくあるボーナスポイント:日本語能力
ボーナス⑧ N1取得者
ボーナス⑨ N2取得者
・JLPT N1またはBJT480点以上:+10点
・JLPT N2またはBJT400点以上:+10点
※N1取得者や日本大学卒業者は二重に加算することはできません。
少し専門的なボーナスポイント
ボーナス③ 職務に関連する日本の国家資格(高度専門職ロのみ)
・日本の国家資格を持っている(ロのみ)
例:弁護士、公認会計士、IT試験(ITSSレベル4など)
https://www.moj.go.jp/isa/policies/bill/nyukan_hourei_h09.html
ボーナス④、ボーナス⑤
・特定の補助金を受けている機関・研究費が売り上げの3%を超える中小企業で働いている
ボーナス④https://www.moj.go.jp/isa/content/930001665.pdf
ボーナス⑥ 職務に関連する外国の資格等
・外国の資格を持っている
例:米国公認会計士、外国弁護士など指定された資格、グッドデザイン賞など
https://www.moj.go.jp/isa/content/930001661.pdf
ボーナス⑫法務大臣が告示で定める研修を修了した者
・イノベーティブ・アジア事業の一貫でJICAが日本で実施した研修(1年以上)に参加した
ボーナス⑮地方公共団体における支援措置を受けている機関における就労
・地方自治体の支援を受ける事業で働いている
対象期間はこちら
https://www.moj.go.jp/isa/content/001396470.pdf
まとめ
高度専門職のポイント計算表は、しっかり見ると「意外と70点超えるかも!」という人もいます。
・学歴や年収、日本語能力を見直すだけで加点できる
・日本の大学を出ていれば、30点以上もらえることも
・高度専門職のビザがなくても、70点以上あれば永住申請に使える!
以下も参考にしてください。